営業経験があるのにリモート転職は難しいと思っていませんか。結論から言うと、営業経験者はリモートワーク転職で有利です。Indeed上だけでもフルリモートの営業職求人は4,000件以上あり、インサイドセールスやカスタマーサクセスは営業スキルをそのまま活かせる職種です。
この記事では、営業経験を活かせるリモート職種の選び方から、転職エージェントの使い方・ロードマップまで解説します。
②フルリモート営業職の求人はIndeed上だけで4,000件以上存在する
③転職成功のカギは職種を絞る・エージェントを使い分けるの2点
タクト
営業経験があればリモートワーク転職は現実的か
「営業職はお客さんと直接会ってなんぼ」という考え方は、2020年以降で大きく変わりました。コロナ禍でオンライン商談が普及し、現在はリモートのまま契約を取り続ける営業職が当たり前になっています。
リモートで通用する「ポータブルスキル」とは
営業職で身につくスキルのうち、リモート環境でも通用するものがあります。
- ヒアリング力:顧客の課題を引き出す質問力
- 提案力:相手のニーズに合わせて価値を言語化する力
- クロージング力:オンライン商談でも意思決定を促す力
- 数字管理:目標・進捗・達成率を自分でコントロールする習慣
これらは外回り営業で鍛えられたスキルですが、インサイドセールスやカスタマーサクセスでそのまま求められます。「訪問できない」はハンデにならず、むしろオンラインで成果を出せる人材として評価されます。
「営業=外回り」は古い。2026年の実態
リクナビNEXT・doda・マイナビ転職などの主要転職サイトでは、リモートワーク可の営業職求人が常時数千件単位で掲載されています。特にSaaS・HR・フィンテック領域では、フルリモートの法人営業職が標準的な採用形態になっています。
訪問営業が主流だった業界でも、Web会議ツールの普及により商談のオンライン化が進んでいます。「外回りしか経験がない」という方でも、オンライン商談の経験が1件でもあれば、それは立派な実績として評価されます。
営業経験を活かせるリモート職種5選
営業経験者がリモートワーク転職を狙う場合、職種選びが成否を分けます。以下の5職種は、営業スキルの移植性が高く、フルリモート求人も豊富です。
インサイドセールス
電話・メール・Web会議で見込み客にアプローチし、商談のアポイントを取る職種です。外回り営業と異なり、移動ゼロで完結します。営業経験者がもっとも転職しやすい職種のひとつで、求人数が多い職種のひとつです。未経験歓迎の求人が多く、平均年収は532万円です。
出典:キャリア・エックス「インサイドセールスの平均年収は532万円」
カスタマーサクセス
契約後の顧客をフォローし、継続利用・アップセルにつなげる職種です。SaaS企業を中心に採用が活発で、フルリモート求人の割合が高いです。2019年から2022年の3年間で求人数が12倍に増加しており、2026年現在も需要が高い状態が続いています。平均年収は543万円です。
出典:キャリア・エックス「カスタマーサクセスの平均年収は504万円」
カスタマーサポート(上位職)
問い合わせ対応だけでなく、VOC(顧客の声)を社内にフィードバックして改善提案を行う上位職です。リモートワーク対応の求人が増えており、未経験から入りやすい職種です。平均年収は422万円で、スキル・経験次第で500万円台も狙えます。
出典:求人ボックス「カスタマーサポートの平均年収は422万円」
法人向けSaaS営業(フルリモート)
クラウドツール・HR・マーケティング系のSaaSを法人に提案する営業職です。訪問不要・オンライン完結が標準で、既存の営業経験がそのまま活きます。インセンティブ制度が充実している企業も多く、SaaS業界全体の平均年収は約650万円と全業界平均の約430万円を大きく上回ります。
出典:Startup Frontier「2026年版SaaS企業の年収相場」
採用・HR系の内勤ポジション
求職者や採用企業との折衝をオンラインで行う職種です。人材紹介会社のRA(企業担当)・CA(求職者担当)や、事業会社の採用担当がこれに当たります。対人スキルと数字管理の習慣が評価されるため、営業経験者との親和性が高いです。
職種別比較
| 職種 | 必要な営業経験 | フルリモート率 | 平均年収 | 転職難易度 |
|---|---|---|---|---|
| インサイドセールス | 1年以上 | 高 | 532万円 | 低〜中 |
| カスタマーサクセス | 2年以上推奨 | 高 | 543万円 | 中 |
| カスタマーサポート上位 | 不問〜1年 | 高 | 422万円〜 | 低 |
| SaaS法人営業 | 2年以上 | 中〜高 | 650万円〜 | 中〜高 |
| HR・採用内勤 | 1年以上 | 中 | 400万円〜 | 低〜中 |
職種別:転職難易度と年収の現実
「リモートワークができる職種に転職したい」と考えたとき、難易度と年収のバランスを把握しておくことが重要です。以下では、営業経験者が狙いやすい2職種に絞って解説します。
インサイドセールスへの転職難易度
営業経験者にとって、インサイドセールスへの転職難易度は低〜中程度です。外回り営業で身につけたヒアリング力・提案力・数字管理の習慣がそのまま評価されるため、職種未経験でも書類通過率が高い傾向があります。
SaaS・IT系企業のインサイドセールスを狙う場合は、CRMやSalesforceの操作経験があると有利です。未経験でも採用後に研修が充実している企業が多いため、経験ゼロでも問題ないケースがほとんどです。
求人数が多い分、企業の質にばらつきがあります。入社後に「リモートのはずが週3出社」というケースも実際にあるため、求人票の「リモート可」表記だけで判断せず、面接で実態を確認する必要があります。
カスタマーサクセスへの転職難易度
インサイドセールスと比べると、カスタマーサクセスへの転職難易度はやや高めです。顧客の課題を把握し、プロダクトの活用を促進するコンサルティング的な素養が求められるため、単純な営業経験だけでは物足りないと判断される場合があります。
有利になる経験として、法人営業・ルート営業での長期顧客フォロー経験が挙げられます。「売って終わり」ではなく「関係を継続させた」実績が評価されます。平均年収は543万円ですが、SaaS企業のシニアポジションでは700万円以上も珍しくありません。
出典:キャリア・エックス「カスタマーサクセスの平均年収は504万円」
難易度×リモート率×年収の比較
| 職種 | 転職難易度 | フルリモート率 | 平均年収 |
|---|---|---|---|
| インサイドセールス | 低〜中 | 高 | 532万円 |
| カスタマーサクセス | 中 | 高 | 543万円 |
| SaaS法人営業 | 中〜高 | 中〜高 | 650万円〜 |
| カスタマーサポート上位 | 低 | 高 | 422万円〜 |
| HR・採用内勤 | 低〜中 | 中 | 400万円〜 |
リモート転職でやりがちな3つの失敗
リモートワーク転職を目指す営業経験者が陥りやすい失敗パターンが3つあります。事前に把握しておくだけで、転職後の「こんなはずじゃなかった」を防げます。
「フルリモート」表記を信じすぎる
求人票に「フルリモート可」と書いてあっても、実態は「月数回の出社あり」「試用期間中は毎日出社」というケースが多くあります。入社後にリモート条件が変わるトラブルも報告されており、面接の段階で「週何日リモートか」「試用期間中の扱いはどうか」「出社回帰の予定はあるか」を必ず確認する必要があります。内定後は口頭確認だけでなく、労働条件通知書への明記を求めることが重要です。
職種を変えずにリモートだけ求める
「今の営業職のままリモートにしたい」という方針で転職活動をすると、選択肢が極端に狭まります。外回り営業のフルリモート求人は、インサイドセールスやカスタマーサクセスと比べて件数が少なく、競争率も高いです。職種を一歩横にずらす発想、つまり「営業経験を活かしながら職種を変える」ことで、リモート転職の成功率は大幅に上がります。
出社回帰リスクを調べずに入社する
コロナ禍でリモートを導入した企業が、2023年以降に出社回帰へと方針転換するケースが増えています。入社時点ではフルリモートだった職場が、1〜2年後に「週3出社」に変わった事例も珍しくありません。転職先を選ぶ際は、企業のリモートワーク方針が経営戦略として根付いているかどうか、採用ページや口コミサイトで確認しておくことが重要です。SaaS企業やIT系スタートアップは、リモートワークを標準とした組織設計をしている企業が多く、出社回帰リスクが比較的低いです。
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リモート転職エージェント:営業職に強い選び方
リモートワーク転職を成功させるには、エージェント選びが重要です。大手総合型エージェントはリモート求人の絞り込みが弱く、「リモート可」と書いてあっても実態が伴わない求人を紹介されるケースがあります。以下の3つの基準で選ぶと失敗を防げます。
エージェント選びの3つの基準
1つ目は、リモートワーク求人に特化しているかどうかです。総合型エージェントでは数万件の求人の中からリモート案件を探す必要がありますが、リモート特化型エージェントは最初からリモート前提の求人のみを扱います。条件のすり合わせにかかる時間が大幅に短縮されます。
2つ目は、営業・ビジネス職の求人が豊富かどうかです。リモート特化型エージェントの中にも、エンジニア求人が中心のサービスがあります。インサイドセールス・カスタマーサクセスなどのビジネス職求人が充実しているかを登録前に確認しましょう。
3つ目は、キャリアアドバイザーの質です。リモートワークの実態(出社頻度・試用期間の扱い・出社回帰リスク)を事前に確認してくれるアドバイザーかどうかが、入社後のギャップを左右します。
リモート特化型エージェントを使うべき理由
総合型の大手エージェントは求人数が多い反面、担当者がリモート案件の実態まで把握しきれていないことがあります。一方、リモートワーク特化型エージェントは掲載前に企業のリモート実態を確認しており、「フルリモートと書いてあったのに実際は違った」というトラブルが起きにくい構造になっています。
営業経験を活かしてリモートワーク転職を目指すなら、リモート特化型エージェントへの登録を最初のステップにすることをおすすめします。
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複数掛け持ちが正解
リモート特化型エージェントは求人数が総合型より少ない分、1社だけに絞ると選択肢が狭まります。リモート特化型を軸にしつつ、dodaやリクルートエージェントなどの大手総合型を1社併用する使い方が現実的です。担当者との相性が合わなければ、遠慮なく変更を申し出て問題ありません。
転職活動のステップ別ロードマップ
営業経験者がリモートワーク転職を成功させるまでの流れを、5つのステップで解説します。順番通りに進めることで、内定後のギャップを最小限に抑えられます。
Step1 現職でのリモート実績を数字で作る
転職活動を始める前に、現職でリモートワークの実績を作っておくことが有効です。「リモートで商談を◯件クローズした」「在宅勤務時の達成率が◯%だった」という具体的な数字は、面接で強力な武器になります。現職でリモートの機会がある場合は、意識的に数字を記録しておきましょう。
Step2 狙う職種を1〜2個に絞る
「リモートならなんでもいい」という軸では、転職活動が長期化します。自分の営業経験と親和性が高いものを1〜2個に絞ることが重要です。インサイドセールスとカスタマーサクセスを同時に狙うのは問題ありませんが、そこにSaaS営業・HR職まで加えると職務経歴書の軸がぶれます。
Step3 エージェント登録→職務経歴書を直す
リモート特化型エージェントに登録したら、まず職務経歴書の見直しから始めます。営業経験者が陥りがちなのは、訪問件数・架電数など「行動量」の実績だけを書いてしまうことです。リモート転職では「オンラインで成果を出した経験」を前面に出す必要があります。
職務経歴書に盛り込むべき実績の例を以下に示します。
- Web会議での商談経験・成約件数
- CRM・SFAツールの使用経験
- チャットツール(Slack・ChatWork等)での非同期コミュニケーション経験
- 数値で示せる達成率・前年比
Step4 面接で「リモートの実績」を語る
面接では「なぜリモートで働きたいのか」を必ず聞かれます。「通勤が嫌だから」という本音をそのまま言うのは避け、「リモート環境の方が集中できて成果が出るから」という文脈で語ることが重要です。
- 「現職でリモート勤務を経験し、架電業務の集中度が上がり達成率が◯%向上しました」
- 「非同期コミュニケーションに慣れており、Slackでの情報共有・報告を習慣化しています」
Step5 内定後にリモート条件を必ず書面確認
内定が出た段階で、リモートワーク条件を書面で確認します。確認すべき項目は以下の通りです。
- 週何日リモートか(フルリモートか一部リモートか)
- 試用期間中のリモート可否
- 出社が必要になるケース(社内イベント・重要商談等)
- リモートワーク方針の変更可能性
口頭での確認だけでなく、労働条件通知書または雇用契約書への明記を求めることを強くおすすめします。
タクトが出社からリモートワークに切り替えて変わったこと
ここからは、実際にリモートワークを経験した筆者タクトの話をします。転職ではなく現職でのリモート導入ですが、「リモートで営業成績は落ちるのか」という疑問に対してリアルな数字でお答えします。
通勤往復2時間40分が消えた
出社していた頃は、千葉県から池袋まで片道1時間20分、往復2時間40分をかけて通勤していました。満員電車での消耗は想像以上で、職場に着く前にすでに疲弊している状態が続いていました。雨の日は混雑がさらにひどく、買ったばかりの靴を踏まれて逆ギレされたこともあります。
リモートになってからは、その2時間40分が丸ごと自分の時間になりました。睡眠が約1時間増え、副業の時間が増え、ジムにも行けるようになりました。以前は20時退勤でジム到着が21時半だったのが、リモートの日は19時終業で19時5分にジムに着けます。2時間25分の差です。
リモートで前年比118%を達成した
「リモートだとサボるのでは」という声をよく聞きます。筆者の実績で言うと、リモート勤務を取り入れてから営業成績は前年比118%になりました。人に見られていない分、謎の緊張感がなくなり、集中して業務に取り組める時間が増えたことが要因だと感じています。
Web会議での商談もオンラインで普通に決まります。「対面でないと信頼関係が築けない」という意見もありますが、結果が出ている以上、その前提は崩れています。「営業はリモート無理」は、リモートで成果を出したことがない人の思い込みです。営業経験があってリモートに移りたいと考えているなら、その判断は間違っていません。
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まとめ
営業経験がある方にとって、リモートワーク転職は十分に現実的な選択肢です。この記事で解説した内容を整理します。
営業経験者がリモート転職で狙うべき職種は、インサイドセールス・カスタマーサクセス・SaaS法人営業の3つが中心です。いずれも外回り営業で身につけたヒアリング力・提案力・数字管理の習慣がそのまま評価されます。職種を一歩横にずらすだけで、フルリモートの選択肢は大幅に広がります。
転職活動では、リモート特化型エージェントを軸にしながら、大手総合型を1社併用する使い方が現実的です。求人票の「リモート可」表記だけを信じず、面接と内定後の書面確認で実態を把握することが、入社後のギャップを防ぐ唯一の方法です。
「営業はリモート無理」は思い込みです。リモート環境で成果を出している営業職は実際に存在しており、職種と企業を正しく選べば、営業経験者でもフルリモートで働くことは可能です。まず動いてみることが、現状を変える最初のステップです。
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